「長編ってのはなあ、こうやって作るもんだぜ!」
という見本の様な作品。プロットの組み立て方、演出の妙を知りつくしてる。
宮崎さんが色んな作品からネタを卸してこの作品にしてるのは知ってるけど、
判った上でも楽しめるのが逆に凄い。
納谷さんの「どおしよう」は何度聴いても味がある。名演です(*^_^*)
yusinさん
「うわああ、面白かったあ!!映画館で見ると全然違う。来て良かった!」
コルト
「私、齢をとったなあ・・・と思ったのはね、昔見た時はクラリス側に立ってみてたの。
それが今ではルパンの方に感情移入してしまう。クラリスが自分の子供にしかみえない。
だめだ。もう、クラリスに感情移入出来ない;」
たいやきさん
「私もはじめてカリ城見た時、クラリスと同じ位の齢でしたよ」
コルト
「え。じゃあ、私たち同じ位の齢かもしれませんね♪」
たいやきさん
「・・・・私、テレビで観たんです・・・」
もしかして、今、私自分の齢暴露した!?;
コルト
「昔は『こんな女なんかいるわけないだろ』という反発する気持ちと
『面白い』という気持ちがぶつかり合って複雑だったんですよ。
だけど今見ると非常に素直に観れるというか・・・その・・・こういう娘もいるかもしれん・・・
いや、自分の娘だったらいいかもと(心底、親父になってます;)」
大画面になると、細部にまで描き込まれた宮崎さんの絵がはっきり観られるのがいい。
冒頭、ゴエがフィアットに乗ってるのがちゃんと判る、とか
モブシーンの隅にいたあれはパンコパのミヨちゃんだったような気がするとか。
人がごちゃごちゃ塊になって動きまくるのも大迫力で実に楽しい。
キャラの表情も豊かで口パクが大きくて、これだとアテレコする時もやりやすそう。
※
昨今のアニメは動画を少なくする傾向にあるようで
(どうしてそれで「アニメ」なんだ?)
顔はそのままに、動いてるのは口だけという絵が非常に多い。
その口パク動画さえ少なくする為に、口のショットを入れない、意図的に後姿や俯瞰の絵にすることも多いそうだ。
一枚の「絵」としては綺麗なのだが・・・それなら普通に「イラスト」でいいような気も。
ただし、カリ城でこれだけは残念に思った。
「効果音的BGM」の過多。
特に宮崎さんの絵の場合、表現が豊かなので絵を観ただけで充分内容が伝わる。
なのに、そこに説明過剰な音響を入れてる。
シーンが切り替わったりするたびにそれを「説明」する。
映画館は音がいいから余計目だって気になる。
例えばずっこけシーンで付けられてる情けない音。
音が折角の絵の見事さに安っぽく出しゃばってかえって画面をうるさくさせてる。
冒頭のルパンと次元の走るシーン、
オートジャイロを奪う為に塔の階段を駆け上がるシーン、カゲの襲来など、
「いい」と思える選曲は沢山あるが、その中でもちょこちょこと短い音楽を挿入し
「効果音」がわりにつけまくるのは
「はい、ここは笑うとこですよ」
「はい、このタイミングで緊張してください」
と、いちいち指示されてるみたいで、さしでがましい印象。
これは「カリ城」だから、という意味でなく全ての作品全般にわたっての個人的趣向。
この作品は作画の出来がいいだけにそれを損なう要素は、特に勿体無く思う。